親が突然「車にカーナビをつけたい」と言い出して困っている人が増えているようです。
果たして、高齢者の運転する車にカーナビを取り付けて何らかの効果はあるのでしょうか。選ぶとしたらどんなカーナビが良いのでしょう。
メリット
カーナビを取り付けることで迷子になる心配は減ります。最近のナビだとルート案内の精度もかなり向上して「どこで曲がればいいか」がかなり分かりやすくなっています。(「そこの信号を左です」など)
デメリット
やはり「操作できるのか?」という不安が最も大きいです。決して安い買い物ではないので慎重にならざるを得ないでしょう。
どれだけ「簡単操作」を謳ってるナビがあっても限界がありますし、元々機械音痴の人が高齢になれば目的地を設定するだけで日が暮れてしまうでしょう。
運転中の操作は基本的にできないようになっていますが高齢者の人はそんな事お構いなしにあれこれ操作しようとするので事故を起こす可能性は非常に高いと言えます。
取り付けるべきか?
結局、取り付けるべきかどうかは個人の能力によりますので一概に「却下」とは言えないです。
情報機器の取り扱いに慣れてるお年寄りもたくさんいます(70代でもスマホなどを使いこなせる人はけっこう多いです)し、カーナビも同様に使いこなせる人なら問題ありません。
ですが悩まされるのは「よくわかんないけどただ取り付けたい」タイプの人です。
「知人が取り付けたのを見て」とか「何となくあった方が良いんじゃないか」程度の人にはまずきちんと操作できるか見極める必要があるでしょう。
一度カー用品店などに一緒に出向いて実際に操作できるか試してみると良いでしょう。
取り付け費用は?
取り付けにも工賃がかかります。ポータブルタイプ(ダッシュボードに貼り付けるタイプ)だと自分でも取り付け可能ですが何がなんだかさっぱりわからないという方は念のため業者に依頼しましょう。
例えばオートバックスですと、ポータブルタイプは3,240円~(作業時間30分~)となっています。
最近主流の2DINタイプ(ダッシュボードに埋め込むタイプ)ですと工賃16,200円~(作業時間120分~)です。
また、通販で買ったものを持ち込んで取り付けをお願いする場合は、別途持ち込み費用が発生する可能性があります。事前に取り付け業者に確認しておくと良いでしょう。「グーピット」で最寄りの整備工場を検索できます。
取り付けた後も、設定や目的地の指定などはこちらで行い、親は本体に一切触らせないようにする、などの対策も行うと安心です。
どんなカーナビがある?
実はカーナビの技術も日々進化しており、どんどん使いやすくなっています。下記のカーナビはほんの一部ですが参考にしてもらえると幸いです。
高齢者に向いているカーナビの条件としては、
1.画面が大きい(見やすい)
2.操作がシンプル(迷わない)
の2つがポイントでしょう。
ドライブレコーダーと連携できるかどうかもポイントになるかもしれませんね。
2DINタイプ
2DINタイプはダッシュボードに埋め込む方式で、カーナビを設置しても車内がスッキリ見えるのが特徴です。その分取り付けの手間や費用もかかります。
また本体がダッシュボード内にあるため、ナビを確認する時に視線がナビに集中しがちになるのは注意すべき点です。
価格帯は幅広く、極端に安いものから高級モデルまでさまざまです。
2DINタイプで個人的に気になるのはケンウッドの「彩速ナビ」MDV-M705Wです。
→MDV-M705W販売店一覧(amazon)
とにかく動作が軽快でストレスがないと評判です。高齢者になるとせっかちになりがちな人も多いのでサクサク動いてくれるのは魅力。
ポータブルタイプ
ポータブルカーナビは取り付けのしやすさ、低価格帯のものが多いことなどから特に人気です。
とりあえず試してみたいという方には特におすすめです。まあ、お試しという値段でもないような気がしますが…。
ポータブルナビで代表的な機種といえばPanasonicの「ゴリラ」でしょう。
(↑画像クリックでamazonの販売ページに移動します。)
購入者からの評価も高く、マップ情報の更新が2020年まで対応と末永く使える点が支持されています。
最後に
カーナビを取り付けた事で自信が付くのか、今までより行動範囲を広げたがるお年寄りが増える傾向にあるようです。中には認知症中期に見られる徘徊症状が出始めてる可能性もあります。
関連記事:認知症の進行速度が早くて免許制度が追いつかない?!
カーナビを取り付けたからといって車が自動運転してくれるわけでもなく、運転するのはあくまで運転手です。
本当に危ないと思ったら何とか説得して免許を自主返納させましょう。車も処分しておくとより安心です。認知症が進行すると免許を返納したことさえ忘れてしまう場合もありますので…。